<南スーダン>自衛隊PKO、駆けつけ警護追加 政府検討

2015年7月29日(水)8時0分配信

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政府は、自衛隊が南スーダンで実施している国連平和維持活動(PKO)の任務に、「駆けつけ警護」を追加する検討に入った。同PKO司令部への要員派遣も拡大する考えだ。複数の政府関係者が明らかにした。現行のPKO協力法では駆けつけ警護は禁止されているが、それを可能とする同法改正案を含む安全保障関連法案が成立すれば、来年3月にも追加する。【青木純】

安保関連法案は参院で28日に実質審議入りしたばかりだが、政府は今国会での成立をにらみ、既に準備に入っている。成立すれば来年3月までに施行される見通しで、新たな実施計画を施行後に閣議決定し、派遣部隊の任務に駆けつけ警護を追加する考えだ。

駆けつけ警護は、離れた場所にいる他国軍部隊や非政府組織(NGO)職員などの要請に応じて行う救援活動。駆けつけ警護を行うための訓練を行う必要があり、十分な訓練期間を確保するために、来年6月に予定されている要員交代時に合わせて任務に追加する案も浮上している。

実際の活動では、現地のNGOの要請を受け、武装勢力に拘束された職員を救出するケースなどが考えられる。警護に当たれば、国際的な負担を担うことに評価が高まることが考えられる一方、本格的な戦闘になる懸念もある。

安保関連法案にはPKO司令部における自衛隊の業務拡大も盛り込まれており、国連の要請に応じて南スーダンPKO司令部への要員派遣も拡大する考えだ。

法案に盛り込まれている住民の保護、検問所の運営などの「安全確保業務」は南スーダンでは行わない方針。現地では不安定な治安情勢を背景に住民保護のニーズが高まっているが、政府関係者は「日本に対してインフラ整備以外の要請は来ていない」と指摘した。

国連南スーダン派遣団(UNMISS)では、自衛隊は道路建設や避難民の支援などをしている。現在は施設部隊約350人と、司令部要員4人が現地で活動している。

南スーダンでは2013年12月、政府と反政府勢力の戦闘が始まり、避難民が自衛隊の宿営地がある国連施設内になだれ込むなど混乱が発生。避難民支援を行うNGOなどの活動は現在も危険にさらされているとされ、政府内で「将来的に自衛隊が駆けつけ警護を求められる可能性がある」との指摘が出ていた。

【ことば】国連南スーダン派遣団(UNMISS)

アフリカ北東部にあるスーダンから2011年に独立した南スーダンの国づくりや復興を支援するため、国連主導で行われている平和維持活動(PKO)。各国は人道支援と周辺地域の安定に加え、南スーダンの主要産業が原油輸出であることから、権益確保も視野に部隊を派遣している。自衛隊は11年から司令部要員、12年から道路整備などを行う施設部隊を派遣している。

参照元 : 毎日新聞


「日本人が標的に…」駆け付け警護に危機感 南スーダン

2014.7.9 17:02

集団的自衛権の行使を容認する閣議決定で、国連平和維持活動(PKO)での自衛隊による「駆け付け警護」が可能になる見通しが強まった。しかし、陸上自衛隊がPKOに参加する南スーダンの在留邦人は「自衛隊が戦闘に関われば、その後に日本人が標的にされる」と強い警戒感を示す。

南スーダンの首都ジュバの幹線道路で、陸自の輸送車数台が装甲車に護衛され走行。銃を持った政府軍兵士が乗ったトラックと行き交う。昨年12月に政府軍と前副大統領派の間で戦闘が始まってから、陸自部隊は宿営地がある首都中心部の国連施設内で活動。

だが、6月に交代した6次隊は宿営地から車で約30分離れた国連施設の道路整備も担当、施設間を頻繁に移動するようになった。陸自部隊が移動途中で戦闘が起き、駆け付け警護対象の場面に出くわす可能性はゼロではない。

「自衛隊が積極的に応戦するようになったら、この国にいられない」。

現地の日本人男性は駆け付け警護の実現を危惧する。(共同)

参照元 : 産経新聞


南スーダンの在留邦人「自衛隊が戦闘に加われば日本人が標的にされる」 駆け付け警護に危機感

アメリカ人も米軍に期待しないことをなぜ日本人が期待するんだ???

米国パスポートサイト
なぜすべての避難に米軍を使用しないのか?我々は、最も好都合かつ適切なリソースを使用する状況です。ヘリコプターによる救助の期待、米軍、米国政府が提供する交通武装護衛は現実よりもハリウッドの脚本の影響です。

避難は、米軍やその他の国の資源を利用しますが、ほとんどが商業輸送や地域インフラに依存します。どのようなレベルにしろ出発援助は膨大なロジスティクス的な負担になります。

Why don't you use the U.S. military in every evacuation? We use the resources that are most expedient and appropriate to the situation. Expectations of rescue by helicopters, the U.S. military, and U.S. government-provided transportation with armed escorts reflect a Hollywood script more than reality.

While some evacuations involve U.S. military or other U.S. government assets, most rely on commercial transportation and local infrastructure.

Any level of departure assistance constitutes an enormous logistical effort.

参照元 : What the Department of State Can and Can't Do in a Crisis


なるほドリ・ワイド:安保法案は合憲なの?=回答・青木純

2015年06月16日 東京朝刊

集団的自衛権(しゅうだんてきじえいけん)を使えるようにするための安全保障(ほしょう)関連法案が「合憲(ごうけん)」なのか「違憲(いけん)」なのかを巡り、国会では論争が続いています。政府・与党は「最高裁判決を踏(ふ)まえた法案なので憲法違反ではない」と主張していますが、憲法学者らは「これまでの考え方の枠内では説明できず、憲法違反だ」と真っ向から反論しています。どうしてこのような対立が起きているのでしょうか。

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◆憲法学者が問題視したのは?

◇集団的自衛権行使「許されず」

なるほドリ 国会に呼ばれた憲法学者が「安保関連法案は憲法違反だ」と言ったんだってね。

記者 衆院憲法審査会(しんさかい)に出席した3人の憲法学者が、法案を「憲法違反だ」と指摘しました。3人全員が問題視したのが、集団的自衛権の行使を容認(ようにん)することです。自民党推薦(すいせん)の長谷部恭男早稲田大大学院教授まで批判しています。

Q 集団的自衛権って何をすることなの?

A 自分たちの国が攻撃(こうげき)されていなくても、仲の良い国が攻撃された時に、その国と一緒に戦う権利です。もともとは小さな国同士が連携(れんけい)して大国に対抗できるようにと考え出された権利で、すべての国連加盟国が持っています。

Q ということは、日本も権利は持っているんだ。

A 日本は長年「持っているが、憲法の規定(きてい)があり使えない」という立場でした。9条は「戦争をしない」「戦力を持たない」と定めていますが、政府は「日本が外国から攻撃を受けた時には、国の平和や国民の命を守るための措置をとれる」として、自国への攻撃に対する「個別的(こべつてき)自衛権」の行使は認めてきました。自分に火の粉(こ)が降ってきていないのに武力を行使する集団的自衛権は「憲法上許されない」としてきたのです。

Q 学者もそういう考え方なのかな。

A はい。集団的自衛権の行使容認に対して「憲法をそのままにして集団的自衛権を認めるのは憲法違反だ」(小林節慶応大名誉教授)、「ギリギリのところを踏み越えてしまった」(笹田栄司早大政治経済学術院教授)といった声が上がったのです。

◆政府が合憲とする根拠は?

◇72年見解の前段のみ抜き出し

Q 政府はどう考えているの。

A 政府は昨年7月、一定の条件を満たせば、今の憲法の下でも集団的自衛権を使えるという閣議(かくぎ)決定をしました。その条件とは、(1)日本と密接(みっせつ)な関係にある国が攻撃を受け、日本の存立が脅(おびや)かされ日本人の権利が根底(こんてい)から覆(くつがえ)される明白な危険がある(2)危険をなくすのに他に手段がない−−に当てはまれば、(3)必要最小限度の実力行使ができるというものです。政府はこれを「武力行使の新3要件」と定義し、それを満(み)たせば集団的自衛権を使っても合憲と主張しています。

Q 憲法はそのままなのに、「使えない」が「使える」に変わったんだ。

A 最初に理屈(りくつ)として浮上(ふじょう)したのが、1959年に最高裁が出した「砂川(すながわ)事件判決」を根拠(こんきょ)にする案です。砂川判決は東京都砂川町(現立川市)にあった米軍基地にデモ隊が入った事件の判決で、最高裁は「日本が自国の平和と安全を維持し、国の存立を全うするために必要な自衛の措置をとることは当然」との見解を示しました。政府・与党の一部は「『国の存立を全うするための自衛の措置』に集団的自衛権も含まれている」と考えました。

Q その考え方はどうして採用されなかったの。

A 与党の公明党が「砂川判決は個別的自衛権を認めたもので、集団的自衛権について判断したものではない」と反発したからです。また、政府は判決後も「集団的自衛権の行使は許されない」と解釈してきたので、これまでの解釈は間違いだったと言われかねないことも要因でした。そこで政府は、砂川判決は自衛の措置をとれるという「前提」を述べただけで、「行使容認の直接の根拠にはならない」(15日の中谷元(げん)防衛相の国会答弁)と判断したのです。

Q じゃあ、何を根拠に憲法解釈を変えたの。

A 政府は72年に参院に提出した「72年見解」が根拠だと言っています。同見解の結論は「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」ですが、その前段に「憲法は国の存立を全うするための自衛の措置を禁じていない」と「その措置は国民の権利が根底から覆される急迫不正の事態をなくすための必要最小限度にとどまるべきだ」と書かれています。政府はこの前段部分だけを抜き出して「基本的な論理」と位置づけ、「『基本的な論理』が維持されていれば、集団的自衛権を使えるようにしても憲法上の問題はない」と判断しました。

Q 結論が正反対だね。

A 政府は安全保障環境が変化し、日本が攻撃されていなくても存立が脅かされる恐れが出てきたと説明しています。72年見解の「基本的な論理」の部分は砂川判決の内容とも一致し、安保関連法案は「最高裁の判断の枠内に収まっている」とも主張しています。

◆限定的な行使だといいの?

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◇無理を重ねた解釈との指摘も

Q 政府の主張に無理はないのかな?

A 政府は、「新3要件」を満たした集団的自衛権の行使は、限定的なものにとどまるので合憲だと言っています。日本と仲の良い国が攻撃されても日本の存立に関係なければ、集団的自衛権の行使はできません。他国を防衛する「他衛」のためには使えないので、72年見解の基本的な論理は超えていないとの理屈です。

Q 限定的な行使だからいいんだ?

A 政府内にはもともと、「他衛」を含めて全てを容認することを目指す考え方もありました。しかし、それはできないと判断しました。与党協議の中では、政府が想定する集団的自衛権の限定行使のケースは、ほとんどが個別的自衛権の行使で対応できるとの意見もありました。しかし、安倍晋三首相が集団的自衛権の名を取ることにこだわったため、与党と内閣法制局が協議して編み出したのが、72年見解の一部を抜き出した解釈でした。憲法学者らから、無理を重ねた解釈で、従来の憲法解釈を踏み出しているとの指摘が出るのはやむを得ないでしょう。(政治部)<グラフィック・清田万作>

参照元 : 毎日新聞