かなり危険! 突然ガクっと体調を崩す「隠れ疲労」

2014年11月29日

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ある日突然、具合が悪くなり倒れてしまい、過労死に……という話を聞いたりします。そういった最悪の事態を防ぐには、「隠れ疲労」状態に陥っていないか、自身で知ることが必要になります。

■「疲れた!」と口に出すのは避けるべき!?

「あぁ、疲れたぁ……」と思わずつぶやいてしまうことはありませんか? 「弱虫なイメージがあって嫌だ」「もっと疲れが出てきてしまいそう」など、疲れを言葉にすることに良い印象を持たない人が多いかもしれません。ただ、口に出して「疲れ」を表現し、グチることも、時には必要です。

「自分の疲れた状態を周囲の人たちに知られることで、不快な思いをさせてしまうのでは?」と、周りに気遣うことも大切ではありますが、疲れをため込み続けたり、疲れた自分に気づかないふりをしたりすることが、のちのち体に不調となって重大な影響を及ぼすことにもなりかねません。

■疲れている自覚はありますか?

実は「疲れを隠してしまう」「疲れが隠れてしまう」という状態は意外と多いものです。仕事に追われて多忙極まりない人は、疲れを感じていても「やるしかない」という意識になりがちで、疲れから意識を逸らせて、やり過ごす、ということもあります。

疲れていても、疲れが表に出ないのは、元気でパワーがみなぎっている証拠ではないか、と良い状態だと捉える人もいるかもしれません。しかし、これはとても危険なことです。そもそも疲れを感じるということは、体からの危険を知らせるものです。「そろそろ体を休めないと、体調を崩しますよ」「それ以上頑張っても、集中力も途切れて、仕事の能率が低下しますよ」といったサインでもあるのです。

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■厄介なのは「疲れ」の感じ方に個人差があること

「疲れ」の感じ方には個人差があります。本当はとても疲れているのにさほど疲れを感じない、ということは、多少の無理がきく体として、他人にも自慢できそうですね。しかし、「疲れの実感」をぼやかしてしまうと、急激にガクっと体調を崩す可能性があります。

疲れの感じ方に個人差がある理由には、心理的な作用がかかわっています。例えば睡眠不足で仕事の疲れがなかなか抜けなくても、「明日は大好きなゴルフに行くんだ!」と思うとワクワクして、早朝にも関わらず頭もスッキリ目覚めてしまうでしょう。好きなことに対しては、疲労をさほど感じなくなるケースも少なくありません。

しかし、この例でいえる危険なポイントは、「疲れを隠してしまった」ということです。

本当はゴルフに行かずにゆっくりと休息をとり、疲労回復にあてる時間を持つべきだと思います。しかし、好きなことができるといった楽しい気持ちによって、体からの危険シグナルである「疲労を感じること」を鈍らせてしまったのです。疲労が回復しないまま、また通勤が続く1週間がスタートする……となると、体力、気力はキープできるのでしょうか?

■頑張れちゃう人は気をつけて!

こうした例からもいえるのですが、「気持ちを切り替えれば大丈夫!」と自分を今以上に頑張らせることができ、連日の残業で寝不足が続いている過酷な状態でも乗り越えることができる人こそが、疲れを隠してしまう「隠れ疲労」に陥りやすいのです。

意識をして疲れを隠そうとしなくても結果的に、「疲労を感じないように隠してしまう状態」になっているケースも含まれます。過酷な状況を乗り越えること自体を「楽しい!」と感じることができる人でも、そういった気持ちとは裏腹に、身体は「休みたい……寝かせてほしい」と疲労回復を要求しているかもしれません。

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■こんな人は「隠れ疲労」のリスクが高い!

□多少疲れていても、楽しいイベントなどには参加すると疲れが消える
□人から頼られると、はりきって頑張るタイプだ
□大きな課題を成し終えたあとの達成感や充実感は、たまらなく好きだ
□自分へのご褒美があれば、つらいことでも乗り越えられる
□休日は、なるべく遊びや買い物など外出をするようにしている
□寝ている時間がもったいなく感じるので、眠くても起きて趣味などの時間に当てている
□責任感のある仕事を任されていて、今、まさにやる気に満ち溢れている

当てはまる項目が多いほど、「隠れ疲労」状態に陥りやすく、最悪の場合は突然倒れてしまう……なんていうことにもなりかねません。自分のライフスタイルや1ヵ月のスケジュールを客観的に見てみましょう。

□睡眠不足になりがち
□ぼ〜っとリラックスする時間が足りない
□食事をきちんととる時間が少ない
□心身を活動的に維持している時間が長い
□休息時間・疲労回復時間が少ない人で、健康のためと称して毎週スポーツに励んでいる

このような傾向がみられる場合は、空き時間があれば、積極的に「身も心も休ませる」ことに徹してください。客観的に自分の行動を見てみないと、その頑張り過ぎの状態に気がつかず、「隠れ疲労」を進めることになるのです。ストレス解消に! といって、あちこち遊び回らず、体の力を抜きながら、のんびりと過ごすことも大事です。

参照元 : All About