高須院長マイナンバー制に賛成「これでスパイもいなくなる」

2015.10.31 07:00
 
IMG_4095

高須クリニックの高須克弥院長が世の中のさまざまな話題に提言していくシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回は、10月からスタートしたマイナンバー制度についてお話をうかがいました。

──10月から始まったマイナンバー制度についてご意見を聞かせていただきたいと思います。

高須:個人的にはすごくいい制度だと思うよ。これで北朝鮮のスパイとか、いろんなテロリストなんかはまったく動けなくなるからね。日本で身分を隠して怪しい活動をしている人は多少なりともいると思うんだけど、マイナンバー制度に反対している人って、そういうタイプの人なのかもしれないよ。確かにスパイにとっては死活問題だ。

あとは、マイナンバー制度で生活保護や年金の不正受給もバレちゃうわけだから、本当にいいことが多い。大阪府は不正受給が多いなんて言われてるけど、橋下(徹)さんの大阪都構想もマイナンバー制度が始まった後だったら、住民投票で勝ってたかもしれないよね。

だって、橋下さんが負けたのは、利権を守りたい人たちが抵抗したからでしょ。マイナンバー制度が動いていたなら、その時点で不正な利権の確保ができなくなっているはずだから、わざわざ橋下さんに抵抗する意味もないわけだ。今、また橋下さんが動き始めているのは、マイナンバー制度が始まって勝算が見えてきたからなのかもしれないね。

──なるほど。マイナンバー制度で、今後いろいろ変わってきそうですね。

高須:生活保護で受給されたお金を党員から集めている政党もあるみたいだけど、そういう資金源は根絶やしにされちゃうかもね。

──国民に対するメリットという意味ではどう思いますか?

高須:自分が誰なのかっていうことを簡単に証明できるから、すごくいいと思う。今までなら写真付きの身分証明書っていうと、パスポートか車の免許証だったわけでしょ。パスポートなんか持ち歩かないし、身分証明書のためにわざわざ免許を取るっていうのも面倒。今は車を運転しない人も多いから、マイナンバーの個人番号カードはけっこう便利だと思うけどね。

実は医師免許証も顔写真が付いてなくて、自分を証明できないんだよね。だから、亡くなったお医者さんの免許証を乗っ取って、なりすましている無免許医がいるんだよ。無医村なんかにはよくあった話だよね。マイナンバー制度があればそういうこともなくなる。

──その一方で、知られたくない個人情報がバレてしまう可能性が高くなるとの批判もあります。

高須:内緒で副業をしている人は、いろいろバレちゃうから大変だと思うよ。クラブのホステスは焦ってるはず。それに、もしもネットの閲覧履歴なんかまでマイナンバーとひも付けされるようになったら、いろいろ大変だろうね。アダルトサイトの閲覧数が激減しちゃうだろうな(笑い)。

──今年9月に成立した改正マイナンバー法で預金口座への適用が決まりました。

高須:個人のお金の流れがある程度把握されちゃうということだから、所得隠しなんかはできなくなるんだよ。単純に税収が増えて国としては大喜びだろうね。裏を返せば、マイナンバーに反対している人のなかには、所得を隠して税金をごまかしている人も多いってことだと思うよ。ちなみに、僕はあらゆるものをガラス張りにしているから、マイナンバー制度には大賛成だよ(笑い)。そういえば、安保法制に反対するデモは多かったけど、マイナンバー反対デモはあったの?

──多少あったようですが、反安保デモに比べるとそれほど目立っていないですね。

高須:マイナンバーこそが徴兵制度をスムーズにするものなんだから、こっちに反対するデモをもっとやったほうがいいんじゃないの?って思っちゃうけどね(笑い)。というよりも、よくこのマイナンバー制度がスルスルっと始まったなぁ、って思う。確かに前々から議論が必要だったといわれていたけど、安保法制のゴタゴタの裏で、気づいたら制度開始だもんな。

そう考えると、安倍政権としては安保法制よりも、マイナンバー制度のほうが本命だったのかもしれないね。安保法制のおかげで、マイナンバーから世間の目を逸らすことができた、というか。

実際、安保法制は反対派が言うほど大した内容ではないからね。普通の国と同じレベルになるだけだから。でも、マイナンバーのほうは税収を上げるという意味ではものすごく大きい。国民に影響があるのもマイナンバーのほうだし、さらに言えば安保法制よりも国民に対するデメリットは大きいわけだよ。それをあまり騒がれずに、ここまでもってきた安倍さんは、上手いことやったよなぁ。

安倍政権としてはマイナンバー制度こそが本命で、安保法制はいわば身代わりのようなものだったとの説を唱えた高須院長。国民の生活に直結するのはマイナンバー制度のほうであり、こちらの反対運動が盛り上がっていたら、安倍政権の支持率もかなり低下していた可能性は否めない。そういう意味では、確かに安倍首相は策士だったのかもしれない。

【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。

昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広い。金色有功章、紺綬褒章を受章。『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)など。最新刊は『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。

参照元 : NEWSポストセブン