子宮頸がんワクチン、“記憶力の低下”など初の科学的証明

2014年9月10日23:20
 
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子宮頸がんワクチンをめぐる動きです。このワクチンは、これまでおよそ300万人の女性が接種し、少なくとも600人が様々な重い副反応を訴えています。ワクチンと副反応の症状を研究しているチームが患者の脳を調べたところ、脳内の血流に異常が生じている結果が得られたことがわかりました。

「今から3つの言葉を言うので、繰り返してください。梅、犬、自動車」(医師)
「梅、犬、自動車」(ゆきさん)

3年前、子宮頸がんワクチン「サーバリックス」を接種したゆきさん(17)。医師によって行われているのは、記憶力の検査です。

「100から7を順番に5回引いていってください」(医師)
「1回目が93、2回目が93から7をひいて86・・・」(ゆきさん)

彼女は今、記憶し作業することが簡単にできません。この症状が出てきたのは、子宮頸がんワクチンを接種した後からでした。

都内でも有数の進学校に通っていたゆきさん。成績も上位で、部活動も積極的に参加していました。ところが、2年前の春に3回目のワクチンを接種した直後、強い吐き気とともに、高熱が出ました。その後、朝起きられない、疲れやすいといった症状が出るようになりました。

「よくある部活の後の疲れとか、生理の時のつらさで片づけていた」(ゆきさん)

さらに深刻となっているのが、記憶の障害です。飲み薬を自分で管理することもできなくなってしまいました。集中力の低下で授業についていけず、1年以上、学校に通えていません。

子宮頸がんワクチンを接種した後の副反応を訴える患者の症状は、多岐にわたっています。「NEWS23」が実施した全国の患者に対するアンケートでも・・・。

「視力低下、温度感覚の異常」
「極度の疲労に悩まされ、学校にまともに行けないでいます」

目には見えない記憶障害などの症状。ゆきさんは、これまでウソをついているのではないかと、詐病扱いされることもあったといいます。

「骨折みたいに松葉づえで目に見えたら、きっともうちょっと他の人の理解もあると思うけど、なかなか目に見えないのは、理解されにくいのかな」(ゆきさん)

子宮頸がんワクチンによる副反応の症状については、これまでほとんど科学的に証明されていません。しかし今回、驚くべきデータが明らかになりました。7月に初めて撮影されたゆきさんの脳の「血の流れ」を示す画像。色がついている部分が幾つも見られます。これは、「血の流れが悪くなり、異常が生じていること」を示しているといいます。

「全て中枢神経系の画像。誰が見ても中枢神経系の異常があると言える」(東京慈恵会医科大学 神経内科 平井利明医師)

東京医科大学を中心とした5つの大学にわたる副反応の研究調査チームの平井利明医師。ワクチン接種後に、記憶障害や歩行障害などの症状を訴える7人に同じ検査をしたところ、7人全員、ほぼ同じ場所に異常を示す結果が出ました。異常が出た場所の1つは脳の後頭葉という部位です。

「『作業記憶』に関係しているところ。順序立てて作業する記憶が曖昧になってしまう。学校でいろいろな授業を聞いたり、理解する。1回で頼まれた用事が途中で分からなくなってまうことが起きる場所」(東京慈恵会医科大学 神経内科 平井利明医師)

ただ、こうした症状の原因とワクチンとの因果関係は明らかになっていません。

「ワクチンによって、これが全部起きたとは言えないが、10代のワクチンを受けた患者さんが同じように血流の異常が出ていること自体が大問題で、社会的にもきちんと調べていく必要がある」(東京慈恵会医科大学 神経内科 平井利明医師)

実は最近、学会で、ほかにも研究成果が発表されています。静岡てんかん・神経医療センターの高橋幸利医師らのチームは、「患者32人の髄液を調べたところ、脳に障害が起きているデータを得た」と発表しました。高橋氏によりますと、ワクチンを接種したことによって免疫に異常が生じ、さらに脳の機能に障害を引き起こしている可能性があるといいます。ようやく症状が科学的に証明されたゆきさん。

「説明がついちゃったということは、自分でそれ(障害)を受け入れないといけないということだから」(ゆきさん)

自分に障害があるということ。

「受け入れるまでは、もう少し時間がかかりそうです。徐々に徐々に受け入れていけば前に進めるのかな」(ゆきさん)

参照元 : TBSニュース

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