米ボストン・マラソン爆破テロ 被告に死刑評決

2015.05.16 Sat posted at 10:21 JST

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ボストン(CNN) 2013年4月に起きたボストン・マラソン爆破テロ事件で、ボストン連邦地裁の陪審は15日、有罪評決を受けたジョハル・ツァルナエフ被告に対し、死刑の量刑判断を下した。

連邦地裁の陪審は、ツァルナエフ被告が4月に30件の罪で有罪評決を言い渡されたことを受け、終身刑と死刑のどちらが妥当かを決める審理に当たっていた。3日間にわたる計14時間以上の審理を終え、死刑の量刑を言い渡した。

死刑相当とされた6件の訴因は全て、事件当日に爆発した2つの爆弾のうち、ボストンのレストラン前で使用された2発目の爆弾に関するもの。爆弾は圧力鍋を利用して作られたものだった。兄のタメルラン・ツァルナエフ容疑者により設置された1発目の爆弾と、マサチューセッツ工科大学の警官の殺害については、死刑相当と判断されなかった。

9・11米同時多発テロ以降、連邦検察が訴追したテロ関連での事件で死刑評決が出たのは初。ツァルナエフ被告は今後、死刑囚を収監するインディアナ州テレホートの施設に送られるとみられるが、正式に収監先が決まるのは裁判所の判事が死刑判決を言い渡した後となる。この期日は未定。

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CNNの司法アナリストによれば、上訴のプロセスに1年程度かかるものの、最終的には死刑になる可能性が極めて高いという。

59日に及んだ公判では、150人以上の証人が証言。検察は、犠牲者の話や、被告と兄がインターネット上で爆弾作りの情報を含むジハード(聖戦)に関する検索していたことなどに焦点を当てた。一方、弁護側は、兄のタメルラン被告の影響などを指摘していた。

この事件では2発の爆弾が相次いで爆発し、3人が死亡、少なくとも240人が重軽傷を負った。

参照元 : CNN.CO.JP