コンビニで女性刺され死亡 牧之原、知人の男腹にけが

2016年10月4日(火)12時24分配信

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4日午前1時半ごろ、牧之原市波津のコンビニ店で、バス運転手の女性(32)=同市波津=が刃物で首を刺され、約1時間15分後に搬送先の病院で死亡が確認された。牧之原署は、現場にいた女性の知人とみられる40代の男が刺したとみて殺人事件として捜査を始めた。男も自分の腹などを刺して病院に運ばれたが、命に別条はないもよう。同署は男の回復を待って事情を聴く方針。

牧之原署によると、男は女性の元交際相手とみられる。女性がコンビニ店に駆け込み「家の前に元彼が立っていて怖い。警察を呼んでください」と伝え、男性従業員が同署に通報した。間もなく男が来店。従業員が女性をカウンター内にかくまったが、男が侵入してきたという。

別の女性従業員が店舗奥の従業員室から出てきたところ、女性がカウンター内で血を流してうずくまっていたという。署員が駆け付けると、男は自分の腹を刺したり首を切ったりしていた。署員は刃物を取り上げる際に軽傷を負った。現場からは包丁3本が見つかり、血が付着していたという。

同署は男が持ってきた包丁で女性の首や腹を刺したとみている。同署は遺体を近く司法解剖し、死因などを調べる。

現場は国道473号沿いで、県立相良高や市役所相良庁舎に近い。

■別れ話警察に相談 死亡女性3月に

死亡した女性(32)は今年3月、女性を刺したとみられる元交際相手の男との別れ話をめぐって牧之原署に相談していた。

同署によると、2人は2015年6月ごろ静岡市清水区のアパートで一緒に暮らし始めたとみられる。その後別れ、女性は夏以降に牧之原市内のアパートに転居した。しかし、再び男と同せいするようになったという。今年3月24日、女性が「同せい相手と別れ、出て行ってほしいけれど『家財道具は俺の』と言って聞いてくれない」と同署に相談を寄せた。

同署は2人を呼んで指導したほか、男の両親や女性の職場に協力を依頼。同30日には2人が署を訪れ「別れることになった。家財道具は弁護士を交えて話し合う」と告げたという。署はストーカーやドメスティックバイオレンス(DV)などの事案ではなく、危険性や切迫性はないと判断して相談を打ち切ったという。

関係者によると、女性は15年11月に牧之原市内のアパートに入居。その後、16年4月にいったん退去したが5月に再び同じアパートに戻ったという。

■「ストーカー」同僚に悩み

死亡した女性(32)の知人によると、女性はバス運転手として働いていたという。同僚の50代男性は「以前、ストーカーで悩んでいると言っていた。元恋人で、警察やオートバイ仲間、弁護士らを交えて話し合ったと言っていたし、最近は聞かなかったので解決したと思っていた」と振り返り、「営業所に2人しかいない女性運転手のうちの1人。9月末に職場の仲間でバーベキューをしたばかりだったのに」と肩を落とした。

女性の部屋の近くに住む女性によると、女性は男性と一緒に暮らしていた時期もあったという。近隣に住む女性は「一度引っ越したことがあったが、再び『このアパートがいい』と戻ってきた。まさかこんなことになるなんて」と涙をにじませた。

参照元 : @S[アットエス] by 静岡新聞

▼【地図】事件現場のコンビニ

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