ガソリンの代用となる「人間のウンコから作った燃料」が開発され話題 / 燃料は無料で提供
 
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ガソリンの価格は年々高くなる一方で、車を運転する人は家計へのダメージも大きいだろう。そんな人達に朗報が届いた! ある研究チームが「人間の排泄物から作った燃料」を開発し、一部の地域ではガソリンの代用として無料で提供開始されるというのである。排泄物とは、いわゆる “ウンコ” のことだ。

・排泄物から作り出された水素が燃料
米カリフォルニア大学アーバイン校の研究チームが、カリフォルニア政府省庁と米国エネルギー省から1000万ドル(約10億円)の資金援助を受け、人間の排泄物から作った新燃料を開発した。では排泄物からどのように燃料が作られるか簡単に説明しよう。

1. まず燃料の原材料となる排泄物を水と固体に分離。
2. ろ過された水は再利用され、固体は大量の微生物がいる真空タンクへ送られる。
3. 微生物が排泄物を消化することによって発生するメタンガスと二酸化炭素を発電所で燃焼。
4. 燃焼された気体は、研究チームが設計した燃料電池装置に送られ、そこで水素と電気、熱が作り出される。
5. パイプで各補給所に送られた水素は、燃料として車に補給することが可能。

・ヒュンダイが水素で動く燃料電池車をリース開始
韓国最大手の自動車メーカーであるヒュンダイは、燃料電池型ツーソン・クロスオーバーのリースを開始予定で、燃料電池車は満タンの水素ガスで480キロメートル走行できるという。リースの月額は499ドル(約5万円)で、カリフォルニア州に12箇所点在する燃料補給所で、無料で水素を補給できる。またレンタカー会社とも提携して、同州のロサンゼルス市とオレンジカウンティー市で同車をレンタル開始することになっている。

・水素自動車は突極のエコカー
排気ガスを出さない水素自動車は、突極のエコカーとして需要の増加が見込まれている。ヒュンダイの代表者は、「水素で動く燃料電池車は、次世代を代表する無排気ガス車になるでしょう。我々が先駆者として、消費者に水素自動車を提供できることに胸を躍らせています」と意気込みを語っている。

トヨタとホンダ、メルセデス・ベンツ、ゼネラルモーターズも、同地域で水素自動車を販売開始する予定だ。

中国やインドにおける車の需要増加で、ガソリン高騰や大気汚染が大きな問題になっている。それだけに安くて環境に優しい燃料の登場で、状況が大きく好転することを願うばかりだ。

参照元:
Mail Online(英語)
執筆:Nekolas
ロケットニュース24

Photo:Rocketnews24.

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