エイリアンの構造物「ダイソン球」が囁かれる恒星「KIC 8462852」、新観測はさらに科学者を困惑へ

2016/10/6(木) 10:46配信

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エイリアン…まだその存在は確認されていないものの、なんとも心躍るキーワードです。そして以前よりそのエイリアンによる構造物の存在が噂されていた恒星「KIC 8462852」を研究者が新たに観測したのですが、その結果はまたしても不可思議なものでした。
 
まず、KIC 8462852はその明るさが不定期、かつ不可思議に変化することが知られています。その変化は通常の惑星の通過にくらべて異様に長く、また暗いものだったからです。そのことから、KIC 8462852はエイリアンが恒星からエネルギーを摂取するための構造物「ダイソン球」が存在するのでは?という推測もあるのです。
 
今回のケプラー宇宙望遠鏡を利用した観測では、過去数年に渡ってKIC 8462852が暗かったことを発見しました。この結果についてカリフォルニア工科大学のBen Montet氏は、「このような長期間にわたるKIC 8462852の明るさの変化は、大変注目すべき現象です。4年以上にわたる精密な観測の結果、KIC 8462852は確かに暗くなっていることがわかりました。このように長期間暗くなる恒星はこれまで知られていません」と語っています。
 
過去のイェール大学の観測では、KIC 8462852は22%も暗くなったことがあります。ここまで恒星が暗くなるのは惑星の通過では説明しづらく、分裂した惑星や彗星、塵の雲、あるいは地球とKIC 8462852との間にある物体などがその原因に挙げられていました。そして、エイリアンによる構造物もその候補のうちの一つです。

こちらはケプラー宇宙望遠鏡による2009年〜2013年における観測結果です。最初の3年間でKIC 8462852は1%ほど暗くなり、その後約半年で一気に約2%も暗くなったことがわかります。さらにその後も暗い状態が半年ほど続くなど、素人目に見ても「どうもおかしい」としか思えない変化を見せているのです。
 
残念ながら、現時点ではKIC 8462852の不可思議な明るさの変化の理由は判明していません。その理由が天体によるものなのか、あるいはエイリアンによるものなのか…。人類の宇宙に対する理解がまだまだ進んでいないことを、KIC 8462852は教えてくれているようです。

参照元 : sorae.jp


ダイソン球

物理学者、フリーマン・ダイソンが提唱した惑星改造計画。太陽のエネルギーを効率よく利用する為に太陽を球状に取り巻いた人工建造物。

高度文明は恒星のエネルギーを無駄なく使おうとするだろうというのがダイソン天体の前提だが、恒星に依存しないエネルギーが簡単に入手できるとしたら、ダイソン天体は必要無いことになる。

例えば常温核融合が可能であり、どの宇宙文明も遅かれ早かれ発見するとしたら、その宇宙にダイソン天体は存在しないだろう。

宇宙には必然的に知的生物と文明が発生するはずだし、文明は必然的に宇宙進出するはずという前提で考えるなら、ダイソン天体が宇宙に溢れてないことは、何らかの簡易なエネルギー発生方式が実在する証拠かもしれない。