金庫は施錠、一部現金が残る…警察署で8500万円盗難

2017/05/11 11:49

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広島市の警察署の金庫から現金8500万円余りが盗まれた事件で、発見時は金庫は施錠され、一部の現金は中に残されていたことが分かりました。

8日夜、広島中央警察署の金庫から詐欺事件の証拠品として保管していた現金8572万円が盗まれているのが見つかりました。捜査関係者によりますと、現金が保管されていた会計課の金庫は差し込み式の鍵とダイヤル式のニ重ロック構造で、発見時は施錠され、鍵は保管場所である課長の机の中にあったということです。

また、複数の袋に分けて保管されていた現金の一部は金庫内に残されていたということです。警察は、一部の関係者しかダイヤルの暗証番号を知らないことなどから、内部犯行の疑いもあるとみて調べています。

参照元 : テレ朝ニュース



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警察署8千万円盗難、内部犯の疑い強まる 金庫は2重鍵

2017年5月11日11時33分

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広島市中区の広島中央署で、証拠品の現金8572万円が盗まれたことが発覚した際、現金を保管していた金庫は2重に施錠されていたことが11日、捜査関係者への取材でわかった。鍵は所定の場所で管理されていたといい、広島県警は内部犯行の可能性が高いとみて捜査を進めている。

捜査関係者によると、金庫は1階の会計課にあり、ダイヤル式の暗証番号と、差し込み式の鍵の二つで施錠するタイプ。課員が8日夜、管理者の課長の机の引き出しの錠が壊されているのを発見。金庫の鍵は引き出しの中で保管しており、金庫を調べたところ、被害がわかった。鍵は机の中に戻されていたという。

この現金は、県警が今年2月、生前贈与を持ちかけて手数料名目で金をだまし取る多額詐欺事件で押収した。事件では「生前贈与したい」と、うそのメールを不特定多数に送信し、返信してきた相手に「手数料が必要」などとして現金を振り込ませていたという。被害者は全国で400人以上、被害総額は1億6500万円に上るとされる。

県警は多額だったため、捜査す…

参照元 : テレ朝ニュース


<広島中央署盗難>消えた8572万円「公費で弁済かも」

2017/5/13(土) 11:57配信

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◇県警幹部「見つからなければ…捜査に全力尽くす」

広島県警広島中央署内で起きた多額窃盗事件で、盗まれた現金8572万円は国の制度に基づき、詐欺事件の被害者の手元に戻される可能性があるお金だった。県警幹部は「見つからなければ、公費で弁済せざるを得ないかもしれない。あってはならないことで捜査に全力を尽くす」と深刻に受け止める。有識者からは「被害金の保管のあり方を見直すべきだ」との意見も出ている。

盗難に遭った現金は、生前贈与を持ちかけて手数料名目で現金をだましとったとされる多額詐欺事件の証拠品。県警は今年2月、容疑者グループ5人を逮捕し(うち2人が詐欺罪で起訴)、東京都内の関係先で計約9000万円を押収。同署会計課の金庫で保管していた。被害は全国400人以上、総額約1億6500万円に上る大がかりな詐欺事件とみて、捜査を続けている。

2006年に始まった「被害回復給付金支給制度」は、詐欺など組織的な犯罪で犯人が得た財産を国が没収し、被害者に給付金として返還する。盗難に遭った現金8572万円も被害財産と認定されれば返還に充てられる可能性があった。

甲南大法科大学院の渡辺修教授(刑事訴訟法)は「被害者救済に充てられる可能性のある現金が警察署で盗難に遭うこと自体が前代未聞だ。見つからない場合に公費で弁済しようにも、法的根拠はにわかに見当たらず、簡単ではない」と指摘した上で「保管は警察や検察が責任を持つべきだが、日本の捜査機関は証拠品の適正管理への認識が低い。第三者の意見も取り入れ、管理方法をしっかり見直すべきだ」と話す。ジャーナリストの大谷昭宏さん(71)は「保管する現金が多額な場合などは銀行と提携し、貸金庫に預けることなども検討を」と提案する。

盗難は詐欺事件の刑事裁判にも影響を与える可能性もある。2被告は起訴内容の一部を否認。被害弁済の有無は情状酌量の判断にも関わることから、弁護人の一人は「被告にとっても悪影響だ」と話している。【寺岡俊、東久保逸夫】

参照元 : 毎日新聞