【悲報】「世界で最も危険な火山」1位に日本の火山が選出される!! 近未来、「カルデラ噴火」で日本壊滅か!?

2015.12.01

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先月、英国・マンチェスター大学のアルバート・ザイルストラ教授(天体物理学)が火山愛好家たちの協力を得て「世界で最も危険な火山10」を選定し、『VOLCANO CAFE』というブログで発表した。選出にあたっては、100年以内に噴火の恐れがあり、かつ破局的噴火となる可能性がある火山という基準が用いられている。今回、そのリストに日本の2つの火山が含まれているが、一体どのような理由で危険なのか探ってみることにしよう。

「世界でもっとも危険な火山10」に選定されたものを1位から順に並べると、以下の通りとなる。

1位:硫黄島(東京都小笠原村)
2位:アポヤケ山(ニカラグア)
3位:フレグレイ平野(イタリア)
4位:阿蘇山(熊本県)
5位:トランスメキシコ火山帯(メキシコ)
6位:アグン山(インドネシア)
7位:カメルーン山(カメルーン)
8位:タール山(フィリピン)
9位:マヨン山(フィリピン)
10位:ケルート山(インドネシア)

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■なぜ、硫黄島は世界でもっとも危険なのか?

ランキングをご覧いただければ明らかなように、1位には日本の硫黄島が選出されている。硫黄島は、数千年前に海底火山の活動によって隆起して誕生した島だ。小笠原諸島の南端近くに位置し、島の南西端には摺鉢山(すりばちやま)がそびえている。気象庁の噴火警戒レベルは運用されていないが、2012年以降「火口周辺警報(火口周辺危険)」が継続している。

『VOLCANO CAFE』を見ると、硫黄島でもっとも問題視されているのは、マグマによる隆起が4年に1mという世界でも珍しいペースを保っている点だ。第二次大戦中の米軍上陸(1945年)当時と比べ、なんと17mも隆起しているという。この島で破局的な噴火が起きることは、もはや時間の問題とされ、“その時”には高さ25mほどの大津波が日本列島や香港などを襲う危険があるという。1458年、バヌアツのクワエ火山が同規模の噴火を起こした際は、ニュージーランドを高さ30mの津波が襲い、それがポリネシア文化の崩壊につながった。

明治時代に記録が開始されて以来、硫黄島では小規模な噴火がかなり頻繁に起きており、今年も8月7日に噴火している。また、小笠原諸島では、2013年に海底火山の噴火により西之島新島が出現、現在も面積を広げつつある。さらに今年5月30日には、小笠原諸島西方沖でM8.1の巨大地震も起きている。東日本大震災の発生を予測・的中させた木村政昭琉球大学名誉教授も、小笠原諸島周辺で2017年までにM8.5の巨大地震が起きると指摘しており、やはり大地震や火山噴火に十分注意しなければならないだろう。

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■4位に阿蘇山が選出された理由は?

さて、4位の阿蘇山は今年9月に噴火し、気象庁が警戒レベルを3(入山規制)に引き上げた。しかし、その後に新たな噴火が発生していないことから、レベル2(火山周辺規制)に引き下げられた経緯がある。

過去にも噴火を繰り返してきた阿蘇山だが、『VOLCANO CAFE』では日本の火山の中で現在もっとも活動的であるとして、大噴火の可能性に言及している。ザイルストラ教授らも取り上げていないが、通常の噴火よりも怖いのは、以前の記事で紹介した「カルデラ噴火」(地下のマグマが一気に地上に噴出する壊滅的な噴火)だろう。阿蘇山では、30万年前から9万年前の間に4回、巨大なカルデラ噴火が起きている。特に最後の「阿蘇4」と呼ばれる噴火は日本のカルデラ噴火として最大級のもので、火山灰は江戸にまで達したという。この時は、火砕流が九州のほぼ全域を襲った。

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今年10月に放映されたNHKスペシャル「巨大災害」では、阿蘇山でカルデラ噴火が起きた場合のシミュレーションが行われた。そして判明したのは、火砕流によって九州全域が壊滅、さらに大量の火山灰が日本列島全土に降り注ぎ、堆積するという最悪の結果だった。

カルデラ噴火に詳しい東大名誉教授の藤井敏嗣氏は、NHKのサイト「そなえる防災」の連載で、これまで平均6,000年間隔で起こっていたカルデラ噴火が、最近7,300年間は発生していないことを踏まえ、いつ起こっても不思議がないと指摘する。さらに「もし万一、南九州で『阿蘇4』のような超巨大なカルデラ噴火が発生すれば、日本中が壊滅状態になることは確かです。地震で文明が断絶した例はありませんが、火山噴火が文明断絶をもたらすことは、7,300年前の鬼界カルデラの噴火でも実証済みです」(「カルデラ噴火! 生き延びるすべはあるか?」、NHKそなえる防災)とまで書いている。

日本で大噴火の危険性があるのは、なにも硫黄島と阿蘇山だけではない。ロンドン大学のビル・マグワイヤ名誉教授は、「次に地球を襲う3つの巨大災害」を選定しているが、そのひとつとして箱根山を挙げている。理由としては、箱根の温泉地帯で吹き出す火山性蒸気に、危険な兆候が見られるからだという。

前述のNHKスペシャルのシミュレーションでは、原発の被害にまで踏み込むことはなかった。しかし、阿蘇山でカルデラ噴火が起きた時、たとえば川内原発(鹿児島県)はどうなるだろうか。どれほど頑丈な造りにしたところで、火砕流が襲えばひとたまりもなく、噴火とのダブルパンチで日本の存続さえ危うくなるかもしれない。藤井教授は、カルデラ噴火に関する研究が日本で一向に進んでいないと嘆くが、火山学者たちの間でさらに危機意識が高まってほしいものだ。

百瀬直也(ももせ・なおや)

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超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。ブログ:『探求三昧』、Web:『沙龍家』、Twitter:@noya_momose

※百瀬氏が企画・執筆したコンビニムック『2015予言 戦慄の未来記』(ダイアプレス)、大好評発売中!

参照元 : TOCANA

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稲妻が美しい桜島の噴火:ギャラリー

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稲妻と噴火の驚くような画像は、Photoshopで合成された写真ではない。2013年2月に、日本南部にある桜島でマーティン・リーツが撮影したものだ。

稲妻と噴火──。このギャラリーは、桜島で起きた30秒間の噴火をとらえたものだ。桜島はいくつかの火山や側火山からなる活火山で、1日最高7回噴火する。リーツ氏が撮影したとき、桜島は14時間のあいだ煙と火山灰を噴出させていたが、その後30秒間にわたって噴火し、溶岩の塊を噴き上げて稲妻を発生させた。

リーツ氏は今回の画像を、桜島から約4km離れた地点で撮影した。撮影には焦点距離が90〜200mmのフルフレーム・デジタル一眼レフカメラ(DSLR)を使用した。リーツ氏は10年にわたって世界各地の火山を撮影してきた。その作品はオンラインギャラリー「Alien Landscapes on Planet Earth(地球上の異世界)」で公開されている。

リーツ氏は撮影上の危険についてこう語る。「場所ごとに違うリスクがある。特にマグマが大きな圧力を受けて噴出し、厚い火山灰となる『灰色の火山(grey volcano)』や、噴火時に火砕流が生じる火山は危険だ。ハワイにあるものなど、爆発的噴火が発生しない火山なら、放射熱に妨げられるまで溶岩に近づくことができる。だいたい溶岩から1〜2mのところまで近づけるだろう」

「たまに火山が予想と違う活動をする。恐くなることもある。火砕流が大規模になってきたり、1mほどの大きさの溶岩塊が予期せぬ方向に飛んで、時々真上を通過したりする場合は特にそうだ」

われわれとしては、安全なコンピューター画面から観察させていただくほうがよさそうだ。噴火のときになぜ稲妻が起こるのか、確かな理由はわかっていない。2006年にアラスカ州セントオーガスティン火山の同様の噴火を観察した研究チームは、火山が噴出するマグマや火山灰、岩が帯電して、閃光と指状の稲妻が発生する様子を記録したが、噴火現象が帯電する仕組みについてはまだ議論されている。

参照元 : wired

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