宇宙ごみが相次ぎ落下、住民騒然 スペイン

2015年11月13日(金)9時19分配信
 
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【AFP=時事】スペインに、宇宙ごみの雨が降り注いだ──。同国南東部で、ロケット燃料タンクや衛星の残骸の可能性がある謎の物体が、わずか1週間の間に3つ空から落下し、戸惑う地元の人々が見守る中、爆弾処理班や防護服に身を包んだ専門家らが現場に駆けつけた。

最初の落下物は、黒い蜂の巣のような奇妙な球体で、ムルシア(Murcia)州の町ムラ(Mula)で先週、発見された。そして先週末、見た目は似ているがより小さな物体が、30キロ離れた同州カラスパラ(Calasparra)でも見つかった。

カラスパラ町役場のマリア・ホセ・ゴマリス(Maria Jose Gomariz)さんは12日、「最初の物体が見つかった日の早朝、6〜7個の火の玉が空から落ちてくるのを見たとの目撃情報が複数寄せられている」と述べた。

この発見は騒ぎを引き起こし、治安警察の捜査官らが現場に駆けつけ物体を詳しく調査したが、警察は、2つの物体にはいずれも放射能はなく、人体には危険がないと断定した。治安警察は、これら物体がロケットの補助燃料タンクの一部である可能性があるとみている。

第3の物体は、ムルシア州に隣接するバレンシア(Valencia)州のエルダ(Elda)で10日に見つかった。農家の男性が自分の畑で長い金属のような物体を発見し、警察に通報した。物体を回収した近郊のアリカンテ(Alicante)の警察によると、衛星の破片の可能性があるという。

米航空宇宙局(NASA)によると、現在50万個以上の破片が地球の周りを回っており、毎年、小さな宇宙ごみが地球に落下している。【翻訳編集】 AFPBB News

参照元 : AFP=時事

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正体不明の天体「WT1190F」、地球に落下! 国際チームが観測に成功

2015年11月14日(土)17時0分配信

今年10月3日に発見された、地球と月を結ぶ軌道を回っていた天体「WT1190F」が、2015年11月13日15時18分(日本時間)に、スリ・ランカの南のインド洋上で大気圏に突入した。これまでのところ地上への被害は報告されていない。

WT1190Fは大きさ2mほどの天体で、その軌道運動から、自然の天体としては密度が小さいことが判明しており、過去に月や惑星に向けて探査機を打ち上げたロケットの、タンクやパネルといった人工物ではないかと考えられている。

この天体の追跡にはNASAなども協力、また突入に際しては、欧州やアラブ首長国連邦などの大学や研究機関からなる観測チームが組織され、WT1190Fが大気圏に突入した瞬間を、航空機から観測することに成功した。

観測で得られた映像やデータは、将来の小惑星や、スペース・デブリ(宇宙ゴミ)の大気圏突入時の動きを予測を改善することなどに役立てられる。

参照元 : sorae.jp