福島原発「作業員6000人」の現実(第2弾)ジャーナリスト・水石徹 作業員が内部告発! 日給4100円ピンハネ横行 原発ヤクザの資金源全真相(1)

2014年07月11日 19時00分

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つい最近のことだけど、新聞読んでいたら、原発事故の賠償や除染などに国が9兆円も出しているんだってね。東京電力が出せないから、国が負担するしかないってことだ。

東電は、放射能汚染水をしょっちゅう海にタレ流して、そのたびに“手違い”と言い訳してきた。でも、事故原発の現場で働いている俺たちから見ると、手違いじゃなく手違いに見せかけて、わざとタレ流しているとしか思えないんだよ。そんな会社に9兆円も出して、これからも出し続けなきゃならない。国民もやりきれないだろうね。タレ流しについては、後々話すつもりだ。

これも原発がらみだけど、漫画『美味しんぼ』の鼻血騒動に続いて、石原(伸晃環境相)の「最後は金目でしょ」発言が問題になった。除染廃棄物の中間貯蔵施設の建設をめぐる発言だったが、これに福島県知事や建設予定地の町長らが猛然と反発した。大臣は結局、福島県まで来て陳謝、発言を撤回してしまった。

俺たち原発作業員に言わせてもらえば、大臣の発言は間違っていないよ。ありゃ、本音だと受け止めている。発言を撤回すべきではなかった。いわき市や郡山の飲み屋で、建設予定の町から避難している住民らと話すと、ほとんどの人が、「(放射能が高いために)どうせ住めないなら、最後はカネをいくら払ってくれるか、それだけが問題だ。高ければ高いほどいいに決まっている」と言うからね。

これがウソ偽りのない住民の本音だ。風評被害がどうのこうの、生まれ故郷で一生を終えたいとか、あれこれ騒ぎ立てるのは、「支払額を高くしてもらいたいから」と、俺が話した住民はハッキリ言っていたよ。

そりゃあ、大臣から「最後は金目でしょ」と言われたら、「バカにするな!」と反発する人たちがいるにはいるだろうけど、やはり最後はカネなんだよ。ただ本音と建前を使い分けているだけの話だ。これが現実だ。現実を突き付けられたから、騒ぎ立てるしかない。現実を謙虚に受け入れるのも大事なんじゃないか。

原発作業員の桜井正雄さん(仮名)は、1週間ぶりに顔を合わせるなり、そんな話を一方的に、しかも大真面目に語ったあと、事故原発敷地内の話に入った。

この時期、口うるさいほど注意されるのは「熱中症に気をつけろ」ってことだね。「気分悪くなったら、すぐに上司に報告し、事務所に戻れ。絶対に無理するな」と忠告されている。

ポケットがいくつもある薄いブルーのチョッキを支給され、それを上下ツナギの作業服の下に着る。ノーパンで作業する者がいるくらいクソ暑いのに、どうして、そんなチョッキを着るんだ、と不思議がられるかもしれないが、チョッキは必需品。ポケットに氷の塊を入れられるからだ。

もちろん、氷も支給品で、大きさは約10センチ四方の長方形、厚さは3〜4センチ。これをチョッキのポケットに詰め込んで作業に取りかかるが、これでずいぶん助かるね。皆、4〜5個詰め込むけど、でも2時間くらいでぜんぶ溶けちゃう。溶ける前は、チンポの先まで冷やされる感じで、こりゃとても気持ちがいいんだ。

チンポといえば、一方でフンドシも支給される。これが、ただのフンドシじゃない。黒いゴムのフンドシで幅7〜8センチ、長さが約80センチ、重さは5キロくらいある。

熱中症対策で氷の塊を支給し、そのうえノーパン作業を見て見ぬフリしているのに、なぜ、そんな重たいフンドシを用意しているかというと、こちらは放射能対策。ゴムの間に鉛の板が入っているから重たいのは当然だ。上から注意されるんだ。

「フンドシで放射能を遮断してチンポを守れ。子ダネ(精子)をぶっ壊すなよ」ってね。いずれ子供をつくるであろう独身者が特にそう言われる。子ダネがぶっ壊れる恐れがあるなら、卵子だってそうなるかもしれない。だが、現在の作業員6000人の中に女は1人もいない。

フンドシ着けると、大小便のときに面倒くさいだけじゃなく、股ぐらが蒸れに蒸れてしまって仕事にならない。氷で体を冷やしても、蒸れる力のほうが強いから、どうにもならない。だから俺は着けない。50過ぎて子供つくる齢でもないしね。

参照元 : 週刊実話


福島原発「作業員6000人」の現実(第2弾)ジャーナリスト・水石徹 作業員が内部告発! 日給4100円ピンハネ横行 原発ヤクザの資金源全真相(2)

2014年07月12日 17時00分
 
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関東ヤクザ組織が仕切る掟
傍目には“至れり尽くせり”のようだが、桜井さんに言わせると、「原発敷地内の現実は、そうじゃない。至れり尽くせりから最もかけ離れているのがカネの問題」

つまり、賃金が低すぎるということ。そうさせている最大の元凶は、元請け、下請け企業などによるピンハネの横行である。“猫にマタタビ、赤ん坊にはお乳”と言うが、俺たちにはカネしかない。ところが、俺たちはピンハネのルツボに陥れられている。

西日本出身の30代の男で、1日4100円で働いている作業員がいる。そいつから直接聞いた仲間の話では、ヤクザにピンハネされている。闇金から借金したものの、利息が膨らんで返済できなくなり、その裏債権がヤクザに渡り、むりやり福島原発に送り込まれたようだ。

九州のヤクザにしろ、四国のヤクザにしろ、原発作業員を福島に送り込むためには、関東の某ヤクザ組織を通さなければならない。それが裏社会の鉄則みたいだ。それはともかく、なぜ、4000円ではなく半端な4100円かというと、男はヤクザからこう脅されたそうだよ。

「4(死)の境目にあることをしっかり覚えておけ。プラス100円は温情というやつだ。だから、カネを返し終わるまで逃げ帰ったり、トンズラしたりするなよ。そんなことしたら、マイナス100円どころか、本当の死を迎えることになる」ってね。見るからにヤサ男なので、気の毒に思えてならんよ。しかし、誰かに脅されてはいないものの、ピンハネに関しては俺だって似たようなものだ。

2年前は、原発作業員1人に対して、1日当たり5万円ものカネが国、東電から出ていたはず。それなのに、日当は1万4000円。その後、危険手当という名目で国から1万円、次いで東電からも1万円が支出されることになった。

ところが、同じ危険な作業をやっているのに、日当は1万6000円。2年前と比べて2000円しか上がっていない。国、東電を合わせた2万円の9割がどこかに消えている−−。

こんなデタラメが堂々とまかり通っているのが事故原発敷地内の現実だ。しかも、ピンハネを防ぎ、作業員に確実にカネが渡るよう、銀行振込にするとか何とか言われていたが、それが今もって実現していない。相変わらず手渡しだよ。

昔、暴走族で悪名を轟かせた孫請け(2次下請け)の社長から、支払いのとき、こう言われてね。

「来月も放射能と熱中症に万全の注意を払いながら頑張ってくれ。作業中は、上から“あれやれ、これやれ”の命令ばかりで気にくわないこともあるだろ。でも、お国と国民のためだと思って我慢してほしい」

バカも休み休み言え、と怒鳴りつけたくなるね。ピンハネしたカネで高級外車を乗り回し、ある除染作業員の奥さんを寝取ったうえ、その娘まで手籠めにしたといわれている。騒ぎを片付けるために500万円出したらしい。

毎月1回、午後4時から1時間ほど安全大会が開かれ、これには全作業員の8割が参加する。出られないのは遅番だけ。先の元暴走族社長もほとんど毎回参加するけど、このときだけは神妙な顔つきでかしこまっている。

孫請けだから、俺たちの前では威張っていても、元請け、下請けの前では立場が弱い。相手が東電幹部なら、神様同然に見えるんじゃないか。ま、何もできやしないのに、東電の連中も威張りくさっているけどね。

参照元 : 週刊実話

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