ギリシャ女子三段跳び選手  ツイッターで人種差別 五輪取りやめ

2012年07月26日

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ギリシャ五輪委員会は25日、ツイッターで人種差別的な投稿をした陸上女子三段跳びのヴォウラ・パラスケビ・パパフリストゥ(Voula Papachristou 23)をロンドン五輪代表から外した。競技に出られず帰国することになる。

アテネでは今月、蚊を媒介とする西ナイル熱の感染で男性1人が死亡。少なくとも5人が感染するなどしてして不安が広がっている。数年前にもニューヨークなどでも感染が広がって死者が続き、大騒ぎになったこともある。

パパフリストゥのツイッターは、「seal Papachristou」という名で  @papaxristoutj
 


「ギリシャにはアフリカ人が多くいるので、西ナイルの蚊はたくさん自分の国の食べ物があっていいわね。」

With so many Africans in Greece..At least the mosquitoes of West Nile.. will eat homemade food!

“with so many Africans in Greece, at least the West Nile mosquitos will be eating food from their own home.” 

これに批判が出て削除し、25日に心からおわびしたいと謝罪した。

ギリシャは現在、ドイツやフランスなどから巨額の財政再建支援を受けている立場にあり、アフリカ系の国民も多いこれらの国民からの反発が強くなることは不可避とあって、

「オリンピックムーブメント(五輪運動)の理想に反する表現をしたため、彼女を代表から外す」

“outside the Olympic team for statements contrary to the values and ideas of the Olympic movement.”

としてギリシャ五輪委員会自ら自国代表の出場を差し止めることになった。

「オリンピックムーブメント(五輪運動)の理想に反する表現をしたため、彼女を代表から外す」と今回の大会では、国際オリンピック委員会(IOC)もツイッターなどソーシャルメディアの利用を選手に奨励している。

「過去にも選手の投稿が問題になったことはあるが、代表を外されたことは聞いたことがない。・・・ギリシャの対応は適切だった。IOCとしてソーシャルメディアへの考え方を変えるつもりはない。」(アダムス広報部長)

としている。

パパクリストウは25日に、「誰かを傷つけたとしたら謝る。私はアスリートであって、政治には関わっていない。」としたが、今回のツイートでは、アフリカ移民をからかっただけでなく、その他にも移民排斥・極右政党への支持を表明するようなことも書かれていたので、政治に関わっていないとは言えないかも知れない。

参照元 :
現代の風景 - 随想 吉祥寺の森から