AT車のエンスト注意=パワステ利かず死傷事故も−ギアや始動操作に要因・国交省

2014/05/05-14:44
 
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オートマチック(AT)車で、操作ミスによりエンストしたために起きた事故やトラブルが3年間で少なくとも111件あり、12人が死傷したことが、国土交通省のまとめで分かった。パワーステアリングなどが利かなくなるのが原因とみられ、同省は対処法をまとめた映像をホームページ(HP)で公開し、注意を呼び掛けている。

国交省が2011〜13年のAT車のトラブルを分析したところ、エンジンが止まりブレーキやハンドルに異常が生じたケースは111件あった。

死傷事故が8件あり、エンストにより道路脇の崖から車が転落するなどし、1人が死亡、11人が負傷した。ブレーキを利きやすくする機能やパワステが、エンストで利かなくなったことが原因とみられる。

111件のほとんどは坂道で発生。うち40件はギアの操作ミスによるエンストだった。ギアをバックに入れたまま坂道を前向きに下るなど、走る向きとギアが合っていないと、負荷がかかりエンストする。

押しボタンでエンジンを始動する車でも、エンジンをかけずに坂道を走行したトラブルが40件あった。ブレーキを踏むなどしてボタンを押すと始動するが、ボタン操作だけでも警告灯やカーナビ画面が点灯するため、始動したと勘違いしたとみられる。

国交省の担当者は「レンタカーなど慣れない車種に乗るときは、操作を確認するように」と警告。エンストした場合、ブレーキを普段より強く踏んで止まるようアドバイスしている。

参照元 :
時事ドットコム