続く余波、韓国と台湾、香港で散発的デモ 中国は「許可出てない」

2013.12.27 23:18

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安倍晋三首相の靖国神社参拝を受け、韓国と台湾、香港で抗議デモが行われた。ソウルの日本大使館前では27日夕、市民団体が「安倍、即刻、割腹せよ!」と書かれた横断幕を掲げて謝罪を求め、安倍首相の人形や写真を燃やし、日本製品の不買も訴えたが、わずか約30分で終了した。

一方、韓国各紙は1面トップで、参拝する安倍首相の同じ写真を掲載。テレビのニュースも同様で、韓国では“メディア主導”の「反日」が目立っている。

台湾でも中国との統一を訴える民間団体員ら約50人が27日、日本の対台湾窓口機関、交流協会台北事務所(大使館に相当)前で「日本の軍国主義に反対する」などと訴えた。また、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の中国領有権を主張する香港の団体「保釣行動委員会」のメンバーも27日、香港の日本総領事館周辺でデモを行ったという。

一方、中国ではインターネットで、27日午前に北京の日本大使館前で抗議デモを行う予告が出回り、公安車両が配置されるなど、厳しい警戒態勢が敷かれた。

ただ、午後になっても大使館周辺でデモ参加者の姿を確認できず、北京が拠点の反日団体関係者は産経新聞の取材に「公安当局にデモの申請を提出したが、許可はまだ下りていない」と説明した。(ソウル 名村隆寛、北京 矢板明夫、台北 吉村剛史)